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AIは広告をどう変えるか!? 電通のAIコピーライター「AICO」体験しませんか<イベントレポート>

AIは広告をどう変えるか!? 電通のAIコピーライター「AICO」体験しませんか<イベントレポート>

マーケティング・クリエイティブに関心の高い文系学生に向け、マーケティングと人工知能(AI)の付き合い方について伝えるイベントを2019年8月16日(金)に開催しました。

AIコピーライター「AICO」の開発メンバーとして活躍中の株式会社電通 シニア・コミュニケーション・デザイナー/クリエーティブ・テクノロジスト 大瀧篤さん、人工知能と社会課題の関係に詳しい一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)有識者会員 工藤郁子さんのお二人が登壇し、近年のAIを活用した事例を交えて紹介していただきました。イベントには大学1年生から就職活動を控える学生約50人が参加。AIコピーライター「AICO」とのコピーライティング対決のワークショップも実施し、参加者の意識の高さに会場は想像以上に熱くなりました。当日の熱気をダイジェストにレポートしていきます。

写真:電通 大瀧篤さん、JDLA 工藤郁子さん
電通 大瀧篤さん、JDLA 工藤郁子さん
【 目次 】
AIとタスクを分担
「夏」をお題に人とAIがコピー対決

AIとタスクを分担

工藤:日本ディープラーニング協会(JDLA)では、主にAIをつくる企業を支援したり、AIを使いこなせる人材育成をしたりしています。人材育成の面で、近年のAIの進化の原動力となった深層学習(ディープラーニング)に関する知識を有し、事業で活用できる人材(ジェネラリスト)を育てる資格試験「G検定」を運営し、累計受験者数が約1万5千人、うち1万人近く合格しています。

AIについて学ぶ過程で知ってもらいたいのが「AIの得意、不得意」があるということ。最近は「AIが人間の仕事を奪う」などと言われたりもしますが、職種ではなく、タスクごとで考えた方がいいです。AIと人間で、それぞれ得意なタスクを分担しあえれば、AIは怖くないというのがわかります。

大瀧:例えば、中国をはじめ海外の法廷では既にAIが採用され始めています。膨大な量の判例データを学習し、人間の裁判官がより重要な案件や判断に時間と労力を割けるようサポートすることが狙いです。

広告業務においても、視聴率予測やバナー広告生成など「既存データが豊富かつ有効に使える領域」はAI活用が始まりました。一方で人間は、データでは見えない人のココロや社会に対するビジョンをベースに、企画アイデアを考え判断する役割が重要になります。

工藤:その通りで、AIは仕事を奪う存在ではありません。むしろうまく付き合うことで、好きな仕事に集中できるようになる未来がつくれます。

大瀧:AIによって仕事をスマートに合理化できる。それが自明だからこそ、個人的には私たちがより人間らしく生きるために「人のつながり」を生むような暖かいAIの使い方も模索したいですね。

「夏」をお題に人とAIがコピー対決

──AICOは完璧ではありませんがいっぱいコピーをつくれます。ワークショップでは、「夏」というお題に対して人が考えたコピーとAICOがつくるコピーを比較検証しました。

大瀧:AICOは2~3秒で300本くらいコピーを考えます。自分にはない切り口を教えてもらえます。

工藤:人が書いたコピーとAIがつくるコピーとほとんど差がわからない、AICOって賢いですね。

私の専門でもあるPR(広報)の仕事は、記者や消費者など相手の文脈に沿った情報提供をして、新聞やテレビに取り上げてもらうことが多いです。大瀧さんのお仕事のAD(広告)では、AICOのように、クリエイティブな視点でアイデアを提案し、新しい価値を示してくれるイメージがあります。

大瀧:ADもPRっぽいつくり方をするときが増えてきました。特に機能性だけでは差別化が困難なモノや、皆が既に認知しているテーマを扱う際です。世の中の文脈を読みながら、人の認識や行動が変容することまで目指した提案をします。各専門家が互いの領域を熟知した上で、共に仕事することがより重要な時代ですね。

広告クリエイターがAIやテクノロジーを知っているだけで希少価値が高いので打席が多くまわってくる。上の世代があまり知らない、自分が好きなことを持ち熱中することで、社会に出てから必要とされるし、楽しく生きていけると思います。

工藤:AIに詳しいと仕事のチャンスがまわってくるというお話ですが、私もAIに関心のある学生さんと将来一緒に仕事をしたいです。将来、ここにいる皆さんがPRやADの専門家となって、お仕事で再会できると嬉しいです。もしかしたら、PRやADを発注するクライント側に就職される可能性もありますね。いずれにせよ、AIやクリエイティブに積極的にチャレンジする人と仕事ができたら楽しそうです。


──イベントに参加した学生からも「AI×人がお互いに助け合って協力していくことで最高の仕事をつくることができたら」「AIがどう付き合うのが正解なのか考えさせられた」「正しく使用すれば怖くない」といった声が上がり、刺激的なイベントになりました。ありがとうございました。

イベント終了後に改めて、大瀧さんと工藤さんが対談した記事は下記から読むことができます。
https://www.massnavi.com/people/1064.html

また日本ディープラーニング協会(JDLA)協力のもと、文系学生向けのAI基礎講座を開講します。詳細は下記からご確認ください。
https://www.massnavi.com/information/2015471.html

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