オタクも武器に。個性はすごくなくてもいい/オリコム 営業職 戸来紗希子さん

オタクも武器に。個性はすごくなくてもいい/オリコム 営業職 戸来紗希子さん

現在の交通広告の原型となるビジネスモデルを形づくり、独自の強みを持つ総合広告会社、株式会社オリコム。戸来さんが広告業界に興味をもったのは趣味であるアニメがきっかけだったそうですが、今では趣味が自分の「個性」として仕事に役立つこともあるそうです。広告業界での「個性」のありかたを、教えていただきました。(マスナビ編集部)

写真:戸来紗希子さん
戸来紗希子さん株式会社オリコム 営業職 戸来紗希子さん
【 目次 】
現在のお仕事は?
印象に残っているお仕事は?
広告業界に興味を持ったきっかけは?
オリコムに入社を決めた理由は?
学生のみなさんにメッセージ

現在のお仕事は?

今年で入社4年目の営業職です。だいたい平均して、7社くらいのクライアントを担当しています。

クライアントに対する窓口としての役割だけでなく、他社では媒体チームが担当するメディアプランも、オリコムでは営業担当が自ら手がけることが多くあります。ほかにもクリエイティブのディレクションなど、業務は多岐にわたります。

印象に残っているお仕事は?

担当して3年目になる林業に関わるお仕事では、年に1度、林業の担い手を募るイベントを実施しています。2年前に来場された方が実際に林業に就き、今年はトークショーに登壇して、林業に対する誇りややりがいについて語っていらっしゃいました。「人の人生の役に立てたのかな」と思えた瞬間です。

また、この仕事を担当させていただいたことで、山奥へ視察に行き、100年先、200年先の未来のために日々森を守る方たちのお話を伺いました。仕事を通して世界を広げてもらい、私自身、やりがいを感じました。

広告業界に興味を持ったきっかけは?

大学2年生の冬に、どんな仕事にしようかなと考え始めたのですが、これから40年、50年と働いていくうえで、心から楽しいと思える、面白い仕事をしたいなと思いました。そこで当時、私が面白いと思った業界を片っ端から調べていきました。

まずは、玩具業界。私は根っからのオタクなので、アニメグッズやプライズゲームの景品をつくりたくて(笑)。それから、マネージャーという仕事も面白そうだなと思い、エンタメ業界のマネージャー職も受けました。広告業界も、好きな声優さんたちに会えるかな、という軽い好奇心で目を向けました。

広告の営業という仕事は、単に商品・サービスを売り買いするのではなく、どういうものをつくり、どういう人たちに届けたいのかなど、クライアントと一緒に相談しながら進めていきます。相手の話を一方的に聞くだけでなく、ときには自分の考えを正直に伝えることもあります。いろいろな業界を見ましたが、そういうビジネススタイルは珍しいなと感じ、「広告の営業って面白そう!」と思いました。

実は、一緒に相談して進めていく、というスタイルに惹かれたのには、理由があります。大学時代、海外インターンシップを運営する学生団体で活動していました。海外企業でのインターンを希望する学生を募ったり、話し合ったりしながら、望み通りのインターンシップを実現するためのお手伝いをしていました。これがまさに広告営業の仕事と同じだと感じたのです。

実際に広告業界に就職し、学生時代に夢見た、やりたい世界にいることを実感しています。

オリコムに入社を決めた理由は?

OB・OG訪問の際、オリコムの仕事のなかで好きなプロジェクトを話したら、「じゃあ、担当を紹介するよ」と言って、すぐに引き合わせてくれました。誰が何を担当したのかだけではなく、それぞれの強みや興味なども把握していて、まさに「みんなの顔が見える」環境。逆を言えば、自分のことを知ってもらえ、自分らしく働けるのはステキなことだと思いました。

入社後もその印象は変わりません。自分で言うのもなんですが、「すごくいい会社」です(笑)。社員の顔と名前だけではなく、他部門のスタッフも含め「誰が、何を、どんなふうに取り組んできたのか」がわかっているので、相談もしやすいです。

私の好きなオタクの世界も個性として受け入れてもらえているので、「この声優さん、有名?」など、相談や意見を求められることもあります。趣味の話をするのは楽しいですが、それ以上に私の個性が誰かの役に立っていると感じられることが嬉しいですね。

学生のみなさんにメッセージ

自分の興味・関心のあるものに、もっともっと深く触れておくといいと思います。

広告会社は個性が大事、とよく言われていますが、何か特別な「すごいこと」をしていなくてもいいと思います。もちろん、なかにはいらっしゃいますけれど(笑)。

「こういうことが好き」「こういうことを突き詰めたい」といったことや、「こういうことを知りたい」といった知識欲も個性なのかな、と思います。それを相手にわかるよう、きちんと伝えることが大切です。

例えば、どうして今タピオカが流行っているのか。実際にタピオカを飲んでいる若者ならではの視点で分析したほうが、核心をつけるはずです。それを面接などで伝えると、相手に気づきを与えられます。この感覚は、広告会社の営業として大事だと思います。

私自身、まだ4年目で先輩方の知識量には及びませんが、自分なりの視点やトレンドなど、できるだけ知識をインプットし、分析するよう意識しています。

※2019年11月に取材した内容を掲載しています。

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