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「にぎわい、栄える“繁盛”をプロデュースする会社に」気鋭のクリエイティブエージェンシー社長が語る理想の組織と仕事/ENJIN 代表取締役社長/コミュニケーションデザイナー 中澤純一さん

「にぎわい、栄える“繁盛”をプロデュースする会社に」気鋭のクリエイティブエージェンシー社長が語る理想の組織と仕事/ENJIN 代表取締役社長/コミュニケーションデザイナー 中澤純一さん

「おもしろい仕事、おもしろい会社。」を実践し、社会の繁盛に貢献することをミッションとしている株式会社ENJIN(以下、ENJIN TOKYO)。代表取締役である中澤さんは、2007年に外資系大手の広告会社であるマッキャンエリクソン(現マッキャンワールグループホールディングス)の代表取締役に就任。その後、最先端のマーケティング・コミュニケーションを企画運営する子会社としてENJINを設立。2012年には独立し、現在に至ります。代表取締役としてだけでなく、コミュニケーションデザイナーとして現場に立つ中澤さんに、会社への思いを伺いました。(マスナビ編集部)

写真:中澤純一さん
中澤純一さん株式会社ENJIN(ENJIN TOKYO) 代表取締役社長/コミュニケーションデザイナー
【 目次 】
ENJIN TOKYOを設立した経緯は?
他の広告会社との違いは?
今後の展望は?

ENJIN TOKYOを設立した経緯は?

大きく、3つの理由があります。

1つ目は、デジタル時代の到来。当社を立ち上げた2007年(編集部注、MBOは2012年)は、今日のようなデジタル社会ではありませんでした。当時の広告宣伝ではマスメディア中心と言われていたなか、私たちは偶然にも、マイクロソフトやIBMといったコンピューター関連の仕事を多く手がけていました。その実績を重ねてきたことで、時代の変化をいち早く予測することができました。。

人・物・金・情報など、すべてのモノの流れが変わる未来の社会において、マスメディア中心の時代は終わりを迎える。そして、生活者の日常すべてのシーンをコンタクトポイントと捉え、あらゆるコミュニケーション手段を統合的にデザインしたマーケティング手法が必要になると考えていました。これは、現在の当社が得意とするIMC(Integrated Marketing Communications、統合型マーケティング・コミュニケーション)手法に他なりません。

このIMCを実践するためには、過去の制約や思想、経験、価値観に縛られてはならない。そして、過去のしがらみを突き抜けることのできる集団でなくてはならない。この思いがENJIN TOKYOの設立につながったのです。

2つ目に、不景気への対応。当時は長引く不景気のなか、多くの企業が商品の売り方に四苦八苦していました。モノが余る時代、生活者の購買マインドは薄く、財布の紐もガチガチに閉じている状態でした。一方で、厳しい経営環境のなか、企業も潤沢なマーケティング予算を確保できずにいたのです。

そんな時代に必要とされる広告会社とは、媒体を売り歩くスペースブローカーではなく、クライアントの抱える問題に誠心誠意むき合い、「早さ・安さ・上手さ(スピーディー、高いコストパフォーマンス、高いクオリティー)」でその問題を解決できる会社です。クライアントにとっては当たり前のことですが、この当たり前が実践できている会社は少ない。ならば、その当たり前ができる会社をつくれれば、間違いなく成功すると思ったのです。

3つ目は「明るく、楽しく、前向き」な会社をつくりたかったからです。これは最も重要視しているポイントです。人生のなかで多くの時間を費やす仕事場は、たとえそれが生活のために賃金を稼ぐ場であったとしても、居心地が良いほうがいいですよね。毎朝ウキウキ、スキップして出社するような、そんな環境で仕事ができる。そのような会社をつくりたいと考えたのです。

他の広告会社との違いは?

「早さ・安さ・上手さ(スピーディー、高いコストパフォーマンス、高いクオリティー)」を実現するため、まったく新しい組織のあり方を思いつきました。それは、部門・部署・役職といった上下関係をなくし、自主性を重んじる。そして、差別(性・年齢・国籍・宗教)がなく、人の善意を信じる会社であることです。

当社のクレド(信条・志・信念)には、こんな文言があります。「我々のビジネスは、アイデアの創造である。アイデアが枯渇しない限り、我々のビジネスは無限大である」「アイデアは、自由で闊達な空間から生まれる。したがって我々は、明るく、楽しく、清潔、健全な職場環境の維持に心がけねばならない。自由な空間は、そうした環境によって育まれる」 

この2つの条項がすべてを語っています。我々のビジネスは「アイデアの創造である」と規定しています。そして、素晴らしいアイデアは自由闊達な空間から生まれると信じています。そのような環境をつくるためには、縦割りや分断のないシームレスな組織であるべきと考え、その結果として、部門・部署・役職・差別がない、稀有な会社となりました。

当社では、必要に応じてアメーバ的にプロジェクトチームが生まれます。プロジェクトリーダーは、そのプロジェクトの立案者。それは新入社員でも構いません。また、メンバーそれぞれのプロジェクトにおける役割は、プロデューサーでもコピーライターでもアートディレクターでも、マーケターでも構いません。プロジェクトリーダーと話し合い、個人の技量と希望によって役割が決まるというユニークなシステムを採用しています。

今後の展望は?

「すべての顧客に貢献し、すべての社員、株主、向こう三軒両隣のステークホルダーの全員を繁盛させることができるスーパーな会社」になることです。

「繁盛」という言葉は、響きのよい言葉で大好きなんです。当社の事業目的は「社会の繁盛をプロデュースする」としています。繁盛とは、「にぎわい、栄えること」。私が理想とする会社は、金銭を稼ぐ場所ではなく、少しでも社会の健全な繁盛に貢献したいと考えるような人たちが集い、互いの人格を尊重し切磋琢磨しながら成長できるような、前向きで明るく、楽しい場所です。

事業の成長という視点では、これまでの実績で培った知識とネットワークを活用することで、クライアントのマーケティングサポートという枠を飛び出し、自ら主体性をもって事業を展開したいと考えています。そのために、いまはいろいろなアイデアを思い描き、虎視眈々と準備を整えています。

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