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「泥臭いことが苦手そう」の一言がきっかけで、海外長期インターンに/サイバーエージェント AI事業本部 プロダクトマネージャー 玉岡真弥さん

「泥臭いことが苦手そう」の一言がきっかけで、海外長期インターンに/サイバーエージェント AI事業本部 プロダクトマネージャー 玉岡真弥さん

「21世紀を代表する会社を創る」をビジョンに掲げ、テレビ&ビデオエンターテインメントメディア「ABEMA」の運営や、国内トップシェアのインターネット広告事業を展開している、サイバーエージェント。同社のAI事業本部に所属している玉岡真弥(たまおかしんや)さんは、AIサービスの開発を牽引するプロダクトマネージャーとして活躍しています。今回は玉岡さん学生時代の挑戦、入社してからの展望についてお話いただきました。(マスナビ編集部)

写真:玉岡真弥さん
玉岡真弥さんサイバーエージェント AI事業本部 プロダクトマネージャー
【 目次 】
学生時代の活動は?
就職活動で苦労したことは?
現在の業務内容は?
学生のみなさんへメッセージ

学生時代の活動は?

私は筑波大学 情報学群 情報科学科に所属し、プログラミングをはじめとしたコンピューターサイエンスを学んでいました。そのままストレートにエンジニアになっていたのかもしれません。しかし、1年生の秋から学生ビジネスコンテストを運営する「Business Contest KING」に参加したことで、考え方が大きく変化したのです。

当時は「ビジネス」というものに強い興味があったわけではありませんでしたが、ビジネスコンテスト運営という活動を通じて、事業づくりに興味をもつようになりました。それからビジネスの世界をより深く知るべく、3年生の夏から1年間大学を休学し、長期のインターンシップに参加することにしました。休学をして参加する以上は、ほか学生が得られないような経験を積みたい。都内にいれば簡単に経験できるレベルで満足したくない。そんな思いから、2つの長期インターンに参加しました。

最初に参加したのが、サイバーエージェントのグループ会社でのインターンでした。半年に渡って業務を行い、特に大きな刺激となったのが、インターン先の上司との出会いでした。その方は、業務に関するアドバイスはもちろん、社会人としてどういうスタンスで仕事に向き合うべきかというマインド面についても、常に新たな気づきを与えてくださいました。今でも尊敬していますし、人生で初めてのインターンをその上司のもとで経験できたことは、本当に大きな財産になっています。

2社目のインターン先のヒントになったのも、1社目の上司にもらった一言でした。休学期間を最大限活用するため、次は海外へのインターンを検討していたのですが、候補となる企業を選ぶにあたって、上司に「僕の第一印象はどうでしたか?」と聞いてみたんです。すると上司からは「泥臭いことが苦手だと思われそう」と教えていただきました。その言葉をきっかけに、イメージを覆せるような経験を積みたいと考え、あえて過酷な環境として新興国タイのベンチャー企業のインターンに参加することを決めました。現地のフリーペーパーやWebサイトの制作を行っており、私は営業としてクライアントへの提案などを行っていました。

タイでの仕事や生活は、想定していた以上にハードでした。日本では当たり前にあったものが、現地ではないもの尽くしで、上手くいかないことだらけでしたね。しかし、そんな環境だったからこそ、「できない」を「できる」に変える方法を探す意識が身につきましたし、社会人になった今にも活かされていると実感しています。ですが、同じ経験をもう一度したいかと言われたら悩みますね(笑)。それくらい必死で毎日を生きていたと思います。

就職活動で苦労したことは?

子会社での長期インターンに参加していた当時から、サイバーエージェントのチャレンジングな姿勢や、自分たちの「好き」を貫いて社会にインパクトを与えている姿勢に共感していました。このため就職活動でもエントリーすることは決めていました。一方で、選考が進んでいくなかで迷いもありました。私の家族には医療系の仕事に就いている人が多く、幼いころから「社会に貢献することは大切だ」と言われて育ってきました。サイバーエージェントが手掛けている事業にはどれもワクワクしていたものの、自分がイメージする社会貢献の形とは、少し相違があるように感じていたのです。

そんなある日、お笑い芸人キングコングの西野亮廣さんが書いた『革命のファンファーレ』という本を読みました。西野さんは、ハロウィーンの翌日、渋谷に大量のゴミが出てしまうという問題に対し、翌朝にイベントを開催することで華麗に解決しました。西野さんが発起人となったプロジェクト「SHIBUYA Halloween ゴーストバスターズ」です。「ゴミ拾いをエンターテインメントにしてしまおう」という主旨で、500名近いボランティアスタッフが11月1日早朝に街を清掃し、アート作品の素材として渋谷のゴミを拾った結果、渋谷が最もきれいな日になったそうです。そのエピソードを知ったとき、私はエンタメが人々を楽しませるだけでなく、「人をポジティブに動かす最強のツール」であることに感動しました。エンタメの真の価値に気づいたことで、同じ領域に強いサイバーエージェントだからこそ、ほかの会社では実現できない「エンタメ」と「社会貢献」を融合した事業ができるのではないかと思い、入社することを決めました。そういった自分の想いをぶつけてみようと思える風土も、サイバーエージェントの大きな魅力だと思います。

また、就活をはじめた当初の私は、いくつもの企業の選考を受けることには後ろ向きでした。志望度が高いわけではない企業の選考に時間を使うことが、もったいないと考えていたからです。その思いを上司に相談したところ「就活ではなく、営業だと思ってみたら」とアドバイスを受け、実践してみることにしました。すると不思議なことに、自分という「商品」を企業に「欲しい」と思わせる訓練だと捉えただけで、企業の志望度に関係なく、就活で経験するすべてのことが学びに変わったのです。そんなふうに視点を切り替えられたことが、楽しく就活を続けられた要因だったと思います。

さらに、私は長期で参加した2社だけでなく、短期日程のものも含め、合計10社ほどのインターンに参加していました。短期インターンで参加していたグループワークも、就活と同じく訓練だと捉えたことで前向きに取り組むことができ、結果的には運も味方して、6社のプレゼンテーションで優勝することができたのです。そして、その様子をFacebookなどで発信したことで、継続的にやり取りをしていた採用担当の方々にも評価していただき、選考以外でのアピール材料にもなっていました。学生ならではの実績を積み上げたことも、就活をより優位に進めることにつながったと思います。

現在の業務内容は?

AI事業本部に所属し、人工知能を活用したチャットボット「AI Messenger」による企業のコミュニケーション自動化などを支援しています。私はプロダクトマネージャーとして、AI Messengerの開発工程における進捗管理や、長期的なプロダクトの戦略策定などに携わっています。サイバーエージェントではメディアやゲームといったジャンルは事業として確立されていますが、AIという分野はまだまだ新しい領域です。ノウハウが蓄積されていないからこそ、若手であっても成果を示しやすい領域だと思います。

年次に関わらず、自ら積極的に発信することで新たなチャレンジが行えるのも、サイバーエージェントの大きな魅力です。2019年9月に「アドテク本部」という名前だった事業部が、AIによる新規事業の創出や広告事業の強化を目指し、現在の「AI事業本部」へと生まれ変わりました。このタイミングで、私は同期である19年新卒メンバーに協力をあおぎ、AI勉強会「AI CIRCUS」を開催しました。これは社員のAIに対する認知を広げることを目的として、寸劇やバラエティの要素を取り入れながら、AIを楽しく学べるイベントを企画しました。

また、私が担当しているAI Messengerのプロダクトマネージャーという仕事も、業務のなかで上司やメンバーと相談を重ねるなかで、挑戦機会として新しく用意していただいたポジションです。前例がない立場だからこそ、仕事のやり方に正解もありません。私はインターンの日々を思い返しながら、自分にしかできないプロダクトマネージャー像を目指します。

長期的な野望としては、サイバーエージェントの影響力を活かし、入社の決め手となった「エンタメによる社会貢献」を実現させたいと考えています。そのためにも、まずは事業成果を出し、社内で自分の価値を高めていくことが、今の私の目標です。今後もチャレンジを繰り返し、実績を積み上げていくなかで、事業の責任者として利益を生み出せる人材だということを社内に示し、上を目指していきたいと思います。

学生のみなさんへメッセージ

社会人になったからこそ実感することですが、学生時代は自分の行動に対する効率や利益を考える必要がありません。縛られるものがなにもないからこそ、今はとにかく好きなことチャレンジして、そこで得られた経験を積み重ねてほしいと思います。なかには、将来像をしっかりとイメージし、そこから逆算して考えられないとダメだと考えてしまう人も多いのではないでしょうか。しかし、学生の段階で描いたビジョンどおりにキャリアを歩めている人なんて、ほとんどいないと思います。大丈夫。そこで悩んで足を止めてしまうよりも、好奇心のままに行動を起こす経験の積み重ねが、社会に出たときに自分だけの武器になっているはずです。行動する前に分かることより、行動した後で気づくことのほうが圧倒的に多いですから。

IT業界はあらゆる変化のスピードが早く、時代に合わせた柔軟な対応力を身につけることができます。時にはその勢いに振り回されることもあるかもしれませんが、歩みを止めない限り成長し続けることができる業界です。少しでも興味がある方には、ぜひ飛び込んできてもらいたいですね。

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