ググる、も知らないところからウェブ解析士マスターに/ウェブ解析士マスター 桃谷雅美さん

ググる、も知らないところからウェブ解析士マスターに/ウェブ解析士マスター 桃谷雅美さん

マスナビとウェブ解析士協会が開催をしている、ウェブ解析士資格取得特別プログラム。この講師も努めている桃谷雅美さんのキャリアのスタートはアパレルのショップ店員でした。当時「ググる」も知らなかったところから、ウェブ解析を指導するまでに成長した背景にはなにがあったのか、お伺いしました。(マスナビ編集部)

写真:桃谷雅美さん
桃谷雅美さんウェブ解析士マスター/ココロマーケティング桃塾
リアル店舗のスタッフとして接客業を12年行ったのち、販促支援会社に転職。EC運用、SNS運用、SNS広告運用、Google、Yahoo!広告運用に携わり実店舗への来店販促計画として紙媒体とウェブ媒体両方を活用し、企画からページ構成、商品選定、広告プランニングを行う。媒体に縛られず、クライアントの課題と向きあいながら販促支援に13年間従事。また、組織内での育成含めたマネジメントも経験し、現在フリーランスとして企業のコンサルティングやウェブ解析士セミナー、心理学セミナーなどを実施中。
【 目次 】
ウェブ解析士取得に至るまで
資格を取得してから
学生のみなさんへ

ウェブ解析士取得に至るまで

──現在のお仕事について教えてください。
現在はフリーランスとして、企業のデジタルマーケティングの支援などを行っています。具体的には、Webサイトのアクセス解析と改善、SNS運用の改善などがあります。それ以外にもウェブ解析士認定講座の講師や個人向けのマーケティング講座、心理学講座なども行っています。


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─ウェブ解析士資格を取得したきっかけは?
最初はWebにまったく関係ない、アパレルの会社で働いていました。店員から店長兼バイヤーになり、買付けまで行っていました。その後、肉体労働に3年間就き、丁度30歳の時に疲労骨折したのをきっかけに体力的な限界を感じて、販促支援会社に転職。アパレルの経験を買われてECの運用担当となりましたが、当時はパソコンもほとんど触ったことがないような状態でした。「PCの電源どこ?」「ググるとは?」そういったこともわかりませんでした。

しかし、任された以上はしっかりやらないといけない。そう思い、いろいろ調べながら進めていました。周りにWebに関して質問ができる人もいませんでした。だからHTML、CSSなどを学べるスクールに行って少しずつ知識を付けていったのです。そうすると、不思議と周りの人からWebで困ったことがあったら相談がくるようになって、自分の役割がうっすら見えてきましたようにも思います。

頼ってもらえるということは、それだけ自分もちゃんと理解して伝えないといけません。ただ、独学でやっている面も大きかったので、「本当にこのやり方が正しいのだろうか?」と、不安も感じていました。そんなときに別会社の方と名刺交換をした際に、「ウェブ解析士」のロゴが入っているのを見て、資格の存在を知りました。「なにを学べばいいのだろうか?」という疑問があったので、解決する目的で受講しました。


資格を取得してから

──ウェブ解析士を取得して、どのよう変化がありましたか?
WebサービスやWebサイトは「解析する」ことが当たり前のようになっています。ですが、「そもそもなぜ解析する必要があるのか」というのは自分でやっていてもわからない部分が多くありました。「なぜ解析が必要なのか」という根本部分から整理することができました。また元々「勘頼り」だったものが、データに基づいて理由付けをすることで、はっきりとわかるようになりました。

──
データに基づいて理由付けするとはどういうことですか?
WebサイトやWeb広告のアクセスデータを見て「なぜ個々の数値が悪いのか、良いのか」という要因を探していきます。

例えば、とあるWebページの担当者になったとしましょう。「平日よりも土日祝」の方がアクセスは多いと思っていたのに、実際のデータを見ると、「平日の方がサイトはよく見られていて、土日祝はあまり見られていない」という結果が得られたとします。このとき、自分のなかでなぜこういった結果になったのか、分析し仮説を立てます。「そのサイトの特性上、平日に情報収集をして土日祝は行動するので、土日に新しい情報を載せても見てもらえないのではないか」「新しい情報の更新は平日に行うことでより多く見てもらえるのではないか」といった具合です。この仮説を基に、施策を実施し、効果があればその仮説が正しかった、ということになります。

これは一例ですが、上記のようにデータに基づいて、仮説→検証→改善を繰り返していきます。

学生のみなさんへ

──資格取得を目指す学生さんに向けて一言お願いします。
私はそもそもデジタルが苦手でした。仕事でデジタル部門に異動になった際、正直「無理なのでは?」と思いました。

ウェブ解析士というのはデジタルだけではなく、マーケティング全体のことも学ぶことができます。テキストを見ていただくとわかるのですが、「辞書か?」というくらいページ数が多いです。それを見て「うっ」と感じると思うのですが、少しずつ勉強していくことでだんだんと理解できるようになります。もちろん、わからない場合は講座を受けてより理解を深めることもできます。

資格を取ることがゴールではなく、その資格を取って身に着けたスキルをどう活かすかです。そのためには基礎の勉強はとても大事です。ウェブ解析士検定は網羅的に学べて効果的です。ウェブ解析士の資格を取得できたら、勉強した時間と合格したことをしっかりと成功体験として感じてください。小さな成功体験の積み重ねがいつか皆さんを大きく成長させてくれると思っています。

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