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レポート

電通・博報堂など広告業界で活躍する6社が集合! オンライン合同企業説明会〈イベントレポート〉

マスナビ編集部

電通・博報堂など広告業界で活躍する6社が集合! オンライン合同企業説明会〈イベントレポート〉

2021年2月1日、広告業界で活躍する会社6社を集めた合同企業説明会をオンライン上にて開催されました。参加企業は、電通や博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ、CIRCUS、電通パブリックリレーションズ、ジェイアール東海エージェンシー、トライバルメディアハウスの6社。当日はパソコンやスマートフォンを通じて、1000人以上の学生が全国から参加しました。今回のイベントでは各社の代表や人事部が登壇し、自社の特徴や事例、求める学生などをアピール。その後チャットで集められた学生からの質疑応答に答えて、各社1時間ほど自社のアピールを行いました。

マスナビ編集部は、当日の様子をダイジェスト形式でお届けします。見逃した学生はぜひチェックしてみてください。

CIRCUS

東京だけではなく、上海、ロンドン、ソウル、ニューヨーク、香港とグローバル展開を進めるCIRCUS。そんなCIRCUSが自社のポリシーであるとアピールしたのは、独自の仕組みである「トータルプロデュース」という点だ。多くの広告会社では、役割を分け分業型で各案件に対応するのが一般的。しかし、CIRCUSには部署や肩書が存在せず、企画・PRを入口に分業化せず、プロジェクト型で各案件に対応している。その理由に対し、「from AtoZ、0から100まで手がけることでしかつくれないクリエイティブがある」と答え、同社の広告に対するこだわりを話した。

また、同社の根底にある考えとして「すべては企画から」という考えを説明。「生まれや環境などの境遇などはまったく関係なく、自由で平等であること。それが広告の仕事であり、その源になるのが企画である」。そう話し、「たった一つの企画からでも世界は変えられる」と広告業界の仕事の魅力を語った。その後、同社の具体的な事例としては、「MTG『SIXPAD』×Cristiano Ronaldo」や「SHISEIDO×Aliana Zagitova」などを紹介。グローバルキャンペーンをどのように仕事を進めていったのか、事例を交えて説明した。

電通

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電通の説明会の様子

広告会社としてイメージを強く持つ電通だが、事業領域は広告にとどまらず、ビジネスを生む会社へ領域を拡大しつつあることも説明。広告事業で使うノウハウがビジネスを生む上でも役に立つことを説明し、その共通点について話をした。また、2022年度新卒採用広報サイトに掲載中である広告事例ゼスプリ「キウイブラザーズ」、ドラえもん「STAY HOME PROJECT」や、ビジネスを生み出す事例「TUNA SCOPE」、「SPACEPORT CITY 構想図」について紹介した。

そんな拡大を続ける事業のなかで、同社社員に共通する資質には「アイデア力」と「実現力」の2つがあるという。「アイデア力=課題意識を持ち続け、未来を描き、考え抜く力」「実現力=粘り強く最後までやり遂げ、カタチにするプロデュース力」と、それぞれの資質を説明し、これらが同社の持つ強みにもなると話を続けた。また新型コロナウイルスによってもたらされた、リモートワークやサテライトオフィスの活用など、働く環境の変化についても紹介した。

電通パブリックリレーションズ

電通と兄弟会社である電通パブリックリレーションズは「そもそもPR(パブリックリレーションズ)とはなにか?」から説明。「PRとはアピールや宣伝のことだけでない。世の中とのよい関係づくりこそ、PRである」と、そのスタンスを解説した。その後続けて、「企業と世の中をマッチングさせるアイデア」と「そのアイデアが語られるにはどうすべきか」。この2点を考えていくこそが同社の仕事であると語り、具体的な事例を交えて、「PRの仕事は常に世の中とセットである」と現代に求められるPRの仕事について話をした。

では一体、いまの世の中で語られるネタをつくるためには、どうすればいいのか。同社では、これをかなえるために「PR IMPAKT(ピーアールインパクト)」という独自メソッドを開発。「Inverse(逆説、対立構造)」「Most(最上級、初、独自)」「Public(社会性、地域性)」「Actor/Actress(役者、人柄)」「Keyword(キーワード、数字)」「Trend(時流、世相、季節性)」のそれぞれのイニシャルから名付けられたこのメソッドが実際にどのように使われるか、「熊本地震の風化問題」を例に取り上げ紹介した。

ジェイアール東海エージェンシー

ジェイアール東海エージェンシーは本説明会唯一の交通系ハウスエージェンシー。そのため、「ハウスエージェンシーとはどのような会社か」から説明を始めた。ハウスエージェンシーとは、「企業(グループ)のコミュニケーションを行う、また、企業(グループ)の資産を有効活用することができる広告会社」と解説。東京から名古屋、大阪まで、日本の人口と経済活動が集中する、JR東海グループの特徴にも触れ、同社を取り巻く環境について話を進めた。

その後、具体的な事業の説明に話は移行。交通メディアを持つため、広告会社として機能と媒体社の機能を両立していることを取り上げながら、JRグループ内外の仕事を紹介した。なかでも、東海道沿線の観光事業とBtoBコミュニケーション、この2つの事業に強みを持つという。「JR東海の観光キャンペーンの実績が豊富であること」「新幹線ユーザーの87%がビジネスパーソンであること」などの理由を挙げ、その理由を解説していった。

そして、この先の将来の展望では、「ニューノーマルで必要とされる広告会社」を目指していることを明かした。新型コロナウイルスにより、大きな影響を受けているJRグループ。その実情を赤裸々に語りつつも、変化する未来に向けて、どのようなビジョンを持っているのか、同社のスタンスを話した。

トライバルメディアハウス

マーケティング会社のトライバルメディアハウスでは「ソーシャルエコノミーでワクワクした未来を創る。」というミッションを掲げ、ソーシャルエコノミーの発展によって、個人が主役になる社会の仕組みづくりを目指している。そのために、「クライアントのビジネスをソーシャル化によって革新する。」というビジョンを定めており、「自律する」「動く」「成果にこだわる」「楽しむ」という4つのコアバリューを大切にしていると語った。

同社では、マーケティングを「売れる仕組みをつくり、環境変化にフィットさせ続けるすべての活動である」と定義している。「売れる仕組みをつくっても、市場の変化がこれだけ早い時代では、すぐにその仕組みでは売れなくなってしまう。そのため変化に素早く対応し、市場にフィットさせ続けること」がマーケティングの要点であると説明した。

その後、具体的な業務について、ポカリスエットやポッキーなどに関するプロジェクトを例に解説をした。続けて、同社が特に力をいれているという「熱狂マーケティング」を紹介。「ブランドが目指すべきは、最も顧客に愛されるブランドになること」と語り、さまざまなグラフや数値を紹介し、ロジカルに誠実なマーケティングの必要性を提示していった。同社では最後に、「どんなときでも好きを仕事にすることをあきらめないでほしい」と学生たちへエールを送り、同社の説明を終了した。

博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ

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博報堂の説明会の様子

「広告会社は、感動が起点となるビジネスです。」と、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズにおける、広告会社の定義を提示するところから始まった同社の説明会。「自分たち社員をはじめ、一緒に仕事をするクライアントや媒体社、コンテンツホルダー、そして生活者。そのすべてに感動を届けることを、私たちは資産としている」と、そのスタンスを明示した。その後、広告の仕組みを図で説明。届け手が必ず存在することや「デジタル化によって、その仕組みやビジネスにどのような変化が起きているのかを解説した。

そして話題は同社の人材に対する考え方の解説へ移行。「粒ぞろいより、粒ちがい。」「大切なのはチームの力。」という2つの考えを提示した。多様性を活かし、かつ個人ではなくチームで仕事に当たっていくという、同社のカルチャーを紹介した。また、「生活者発想」と「パートナー主義」という、同社で一緒に働きたい人に求める2つの素質も示した。これらの素質を求める理由を、職場の環境や休みの制度など、福利厚生面と絡めて話を進めていった。

後半では具体的な仕事を交えながら、「別解」を生み出した瞬間や地域創生の事例、グローバル事業の実情など、さまざまなスケールの事業について紹介した。“就職活動は企業とのマッチングである”というメッセージとともに、学生に向けて個性を活かしてありのままの姿で臨めるように、と締めくくった。