どのようなキャリアを歩んできたか?
就職活動ではさまざまな業種の仕事に携われる広告業界に興味を持ちました。一方、大学で国際情勢や異文化について学び、1年間のアメリカ留学経験もあったので、グローバルな仕事も気になっていました。広告業界でも、大手企業ならグローバルな仕事ができるのではと考え、大学卒業後に大手の総合広告会社に入社しました。
入社して3年間は営業職でした。クライアントの窓口となり、広告会社のメンバーをまとめていく営業の仕事は楽しかったです。ただ、希望していたグローバルな仕事はまったく担当できず、転職を考え始めました。あと、クライアントと生活者の接点をつくるプロモーションの仕事をやってみたいという気持ちも湧いてきたのも大きいです。そんな時に、CIRCUSの代表である河野と知り合い、グローバルな仕事も、プロモーションの仕事もできるCIRCUSへの転職を決めました。
転職したのは2006年。CIRCUSはまだ設立2年目で、いまでこそ50人前後の社員がいますが、当時は4、5人しかいませんでした。いまとは全然違いますよね。当時は本当に多忙で、1人で数多くの業務をこなす毎日でしたね。そんな環境で5年間働いたあと、もう一度自分の語学力のブラッシュアップをしたかったこと、またCIRCUSで担当した案件を通じて興味を持ったシアター運営について学びたいと思い、一度CIRCUSを退職し、イギリスに留学することにしました。2011年にイギリスの学校に入学し、1年勉強した後の3年間は、現地でフリーランスとして活動していました。この頃は、前々職の大手広告会社の知り合いから仕事をいただき、ロンドンオリンピック関連の仕事などにも携わりましたね。
2014年に、河野が仕事でロンドンにクライアントと来る機会があり、イギリスの市場調査のために現地を案内するアテンドを頼まれました。そこで河野からCIRCUSがヨーロッパに進出して、ロンドンに海外支社をつくろうとしている話を聞きました。とてもワクワクしたのを覚えています。CIRCUSで実現できる仕事の大きさは知っていたので。その支社の立ち上げのために再び入社することになりました。出戻り社員ですね。
現在のお仕事は?
現在はアシスタントと2人で、ロンドン支社で働いています。時期によってはインターンシップ生などを採用することもありますが、基本的には2人で案件ごとに外部のパートナーを召集して、フレキシブルにチームを組成して対応しています。
ロンドン支社の仕事は大きく分けると2つ。1つ目は日本企業がヨーロッパでマーケティングをするときのサポート。具体的には、ヨーロッパ市場の調査や現地でのCM撮影、現地のメディアバイイング、PR活動などです。2つ目は、海外のアスリートとの交渉。CIRCUSは海外のアスリートを活用したプロモーション活動が多いので、クライアントとアスリートがお互いにwin-winの関係になるよう、私たちが調整役を担います。トップ選手はこだわりも強く、調整はハードですが、そのぶん難しい交渉がうまく行って成果をあげられた時に、なによりもやりがいを得られますね。
思い出の仕事は?
思い出の仕事は2つあります。1つは、MTG社の開発・販売しているトレーニング・ブランド「SIXPAD」のショップをイギリスに開店する時に行ったオープニングイベント。この仕事はロンドン支社主導で、案件の獲得からイベントの設計までを担当し、当社が大事にするトータルプロデュースを実行できたことが印象に残っていますね。現地のPR会社と連携し、インフルエンサーやメディアを呼び込み、実際に商品を体験できるPR型のイベントを実現しました。プロモーションの醍醐味であるクライアントと生活者の接点をつくる施策ができたと自負しています。
あとは、2020年11月に海外のサッカー選手をキャスティングしたCM撮影。これは、アスリートとの交渉に苦労したなかでなんとか無事に着地できた思い出深い仕事です。通常の撮影でも撮影場所や内容の承認を取るのが大変であるのに加え、ヨーロッパでは新型コロナウイルスが猛威を振るっていました。そのため、撮影日も撮影場所も流動的で、撮影直前までどうなるかわからない、しびれるような状況。本当にやきもきしました。最後はポルトガルで無事に撮影ができ、一安心しましたね。とてもカッコいい映像が撮れましたし、クライアントにもご満足いただけました。さらに、日本のテレビ局とオンライン中継でつなぎ、サッカー選手に番組出演してもらい、そしてインタビューにも答えていただきました。PR活動もでき、非常に実りのあるプロモーションになりましたね。
今後の目標は?
今後は、CIRCUS本社の海外案件を手伝いながら、ロンドン支社として独自の案件獲得を強化していきたいと思っています。やはりCIRCUSはトータルプロデュースが強みなので、ロンドン支社でも企画から実現までを自分たちで完結する案件を増やしたいですね。
また河野とも話していますが、今後はヨーロッパに拠点を置いている立場を最大限発揮して、日本とヨーロッパを結びつける大きな仕掛けを企画したいと思っています。
どんな人材に入社してほしいか?
CIRCUSはとてもフラットな会社です。だから情熱があれば、社歴が浅くても大きな案件に関われます。グローバルな仕事に携わる機会もあります。実際にロンドンで大きなイベントを行おうとした際には、本社からスタッフ5人にヘルプで来てもらいました。チャンスの多い会社なのです。向上心のある若い人材が入ってきてくれたらうれしいですね。
また私個人としては、素直さがある方に入社してほしいです。学生で最初からすべてをできる人はいないと思うので、まずはなんでも素直に質問できる人。そして教わったことを次に反映しようとする姿勢を持っている人。そんな姿勢が大切だと思います。