広告業界に興味を持ったきっかけを教えてください。
R・M:広告を意識しはじめたのは、大学在学中でした。言語使用の研究をするゼミでキャッチコピーなども研究していて、人の気持ちを動かすことのできる広告に対して興味を持ちました。ただ、当時は語学を活かして働きたい気持ちが強かったので、新卒で入社したのは機関投資家向け金融会社の海外部門でした。
S・K:私はストラテジックプランナーという職種名に一目惚れしたから。クライアントに対して、調査データの分析をもとに、最も効果的なコミュニケーション戦略の大きな方針を立案していく仕事です。学生時代、就きたい仕事が見つからずに悩んでいるなかで、偶然手にした『広告界就職ガイド』(宣伝会議刊)を読んで、「なんだかわからないけど、面白そうな職種だな」とワクワクして、広告業界志望に。
R・M:職種から入ったんですね。私は、前職で働くなかで、市場調査やユーザー調査などマーケティング要素のある業務に対して徐々に興味をもつようになりました。広告業界への転職を意識するようになったのは、会社の周年を機にオフィシャルサイトがリニューアルされたときです。広告会社の支援によって生まれ変わったサイトを最初に見たとき、サイトのつくりやデザインで魅力の伝わり方が変わるのだと感動したのを、今も覚えています。
S・K:その後、広告会社をいろいろと選考していくなかで、当社に出会います。BtoBコミュニケーションに強いところに惹かれました。これまでの学生生活では、目に見えていたBtoCの世界しか意識していませんでしたが、「BtoBのほうがもっと世界が広そう、奥深そう」と視点が変わったことが、当社を志望した理由です。
R・M:私は、ありのままの自分と真摯に向き合おうとしてくれる、温かい社風を魅力に思って志望しました。面接の時に、幼少期のことや学生時代に興味を持ったことに対するきっかけなど、思い出を深掘りしながら、いろんな質問をしてくださったんです。逆に私からの質問に対しても丁寧に答えてくれて、異業種からの転職で未経験でしたが安心して臨めました。
入社後はどのような仕事をしてきましたか?
S・K:初配属はイベントプロデュース部でした。主にBtoB向けの展示会の準備が中心。業務用空調設備・宇宙技術・建設技術・高機能素材・二次電池…など、今までの学生生活では聞いたことのなかったような、さまざまな業界の展示会のブース企画・制作に携わりました。
R・M:私はデジタルマーケティング部に配属となりました。WebサイトやWeb広告、SNS、メルマガなど、デジタル分野の施策を活用してクライアントの課題を解決する部署です。私の主な業務は、Webサイトのデータ分析によって課題を抽出し、改善策を提案・実行、その効果測定を行うことです。
S・K:展示会と一言でくくっても、ブースに必要な要素は多種多様です。もちろん、ブース造作そのものから、ブースに掲出するポスターや動画、販促ツール、ステージ演出、スタッフ配置など…。これらすべてを自分が中心となり、それぞれ専門のパートナー会社と共に考え、制作してきました。日々学びが多く刺激的な環境だったので、やりがいは大きかったですね。
現在の仕事内容を教えてください。
S・K:2022年度(入社5年目)にイベントプロデュース部からプランニング1部に異動。ここでプランナー職になりましたが、これまでの一連の制作業務で培った経験がプラスになっています。例えば展示会。そこで活用されるツールを自身が構築した広告や広報などのコミュニケーション戦略をもとに、社内メンバーに制作依頼をしたり、時には自分自身でつくったりすることで、伝えたい情報が一気通貫になります。
R・M:私は入社当時から所属部署は変わっていません。具体的な仕事のひとつに、MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用したメルマガ配信の最適化があります。ユーザーの属性や興味関心などに基づいてセグメント分けを行い、それに合わせたメルマガコンテンツを配信します。メール開封率やクリック率などのデータ分析も行っていて、施策の結果が数値としてダイレクトに反映されるので、やりがいを感じやすいです。
そのほかに、リード(見込み顧客)獲得を目的としたLP(ランディングページ)の制作も行っています。クライアントが提供する製品・サービスの強みや競合などの市場環境について丁寧にヒアリングを重ね、ターゲットのニーズを捉えて、ページの訴求に落とし込みます。ターゲットが何に悩んでいて、何を求めているのか。単純にスペック情報を盛り込むだけでは成果にはつながらないので、ユーザー視点が重要になります。また、成果が出るLPを制作するために、営業スタッフを含めた社内メンバーはもちろん、デザイン会社など外部スタッフと連携を密に取ることを大切にしています
今後の目標を教えてください。
S・K:さきほどの話にもつながりますが、戦略も戦術もわかるプランナーを目指しています。ターゲットをどこに置くか、どういったチャネルでコンタクトを取るか、どのようなトーンで伝えるか、こうした全体のコミュニケーション戦略を考えながら制作もできるプランナーです。これまでの経歴を活かし、一気通貫して案件に携われる頼もしい存在になりたいです。
R・M:私はこれまでデータ分析を主軸に置いていましたが、コンテンツの企画制作にももっと挑戦していきたいです。例えば、オウンドメディアに載せる読み物コンテンツの企画やライティング。担当領域にとらわれず何事にも柔軟な発想で取り組んでいきたい気持ちも応援してくれる環境なので、周りの人と協力しながら実現していきたいですね。
どんな学生に入社してほしいですか?
S・K:これまで経験したことのない領域でも、興味を持って取り組める人。「何それ!? 面白そう、やってみたい!」と思えるかどうか。当社に限らず広告業界では、その感覚が特に必要です。本当に、いままで触れてこなかった商品・サービス・企業と応対することが多いですから。
R・M:私もS・Kさんと同じ意見です。特にデジタル領域ではChatGPTをはじめとするAI技術など新たなテクノロジーを業務に取り込む機会も多いです。新しいことに対して貪欲に探求しながら挑戦していける人が向いていると思います。
学生の皆さんへメッセージをお願いします。
R・M:やりたいことの軸をしっかり持つことが大切です。そして、その軸を見つけるためには、できるだけ幅広いことを経験するなかで自分の心を深掘りして、考える時間を持つこと。ぜひ、やりたいことを諦めずに就職活動を頑張ってほしいです。
S・K:「(やりたいけど)私には向いていない」「(やりたいけど)私にはできないかも」と最初から自らの可能性を決めつけないで、好奇心を持ってまずは臨んでみてください。「やってみたい」「やりたい」の気持ちがあると、意外となんでも突破できるものです! 私もこれまでの業務で「ブース造作なんて制作したことない」「動画なんてつくれない」「プランナーに向いていないかも」と思ったこともありましたが、挑戦していくことで少しずつできたり、面白さを見出してきたりした実感があります。やりたいことをやりたいと言い続けて、それに向けて一生懸命努力を続ければ、きっと目標に近づけます。